心理学理論と心理的支援①

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    「防衛(適応)機制」とは、欲求不満等により適応できない状態に陥った際に、不安が動機となり行われる自我の再適応のメカニズムである。つまり、どんな状況においても、なんとか意識の連続性を保つために働く、一時的な「心の安全装置」のようなものである。防衛(適応)機制は、通常は無意識のうちに起こり、また一定の行動傾向として個人に定着して見られることから、性格の一部として見なされることもある。防衛(適応)機制には、下記のように様々なものがある。

    「抑圧」は実現困難な欲求や苦痛な体験などを押さえ込んで忘れようとすることである。防衛(適応)規制の基礎となるものである。

    「同一化」は自分にない名声や権威に自分を近づけることによって自分を高めようとすることである。

    「投影」は自分の欠点を置き換えたり他人のせいにしたりすることである。

    「反動形成」は無意識に抑圧した思いが意識にあがってこないように、本心と裏腹なことを言ったり、その思いと正反対の行動をとったりすることである。

    「退行」は耐え難い事態に直面したとき、子供の様に振舞って自分を守ろうとすることである。

    「置き換え」は欲求を本来のものとは別の対象に置き換えることで充足することである。

    「攻撃」は他人のものを傷つけたりして欲求不満を解消しようとすることである。

    「昇華」は抑えられた欲求などをスポーツ・芸術などに向けることである。

    「合理化」は満たされなかった欲求に対して、都合の良い理由を付けて自分を正当化しようとすることである。

    「分離」は観念とそれに伴う感情とを分離するが、観念は意識において保持し、感情は抑圧することである。

    「逃避」は苦しくつらい現実や適応ができない状況から一時的に逃れることである。

    「補償」は劣等感を他の方向で補おうとしたり、自分の不得意な面をほかの面で補おうとしたりすることである。

    「摂取」は他人の業績を自分のことと思い込んで満足したり、直接関係ないにも関わらず、自慢したり喜んだりすることである。

    「注目を集める」は自分に注目を向けさせることで自己満足して心の安定を得ることである。

    「転移」とは、幼児期に存在した重要な人物への感情を、現今の目の前にいる人物に向けることである。

    防衛(適応)規制には、上記のように様々なものがあるが、これらは心の自由を奪うことになるため、頻繁に作動し続けると心に負荷がかかり、安全が保てなくなるために心の病気を起こす恐れがある。
    ~参考文献~

    川瀬正裕・松本真理子・松本英夫(1976)『心とかかわる臨床心理~基礎・実験・方法』pp80ナカニシヤ出版

    白石雅一(2009)『新・社会福祉養成講座2 心理学理論と心理支援』pp48-50中央法規
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