意味微分法
問題
オズグッドら(Osgood et al.,1957)は、SD法(semantic differential method)という評定法を考案した。オズグッドらは、ある形容詞を対にしたものからなる形容詞セットを用いて、多くの単語や国家のイメージを評定させた。この手法は、与えられた単語がもっている意味を細かに調べるという意味で意味微分法と日本語訳されている。
多くのSD法尺度に関する因子分析的研究によれば、オズグッドらと同様な、活動性因子(activity)、評価性因子(evaluation)、力動性因子(potency)の3因子が一般に見出されている。活動性因子の形容詞対として、複雑な―単純な、早い―遅い、能動的な―受動的な、活動的な―不活発な、などである。評価性因子の形容詞対は、よい―悪い、公平な―不公平な、親切な―不親切な、信頼できる―信頼できない、などである。力動性因子の形容詞対は、強い―弱い、重い―軽い、難しい―やさしい、固い―柔らかい、などの形容詞対である。
現在では、単語や国家のイメージだけでなく、政党や人物、食品、色彩などの情緒的な意味合いや...