犬の大腿骨骨折のレポートです。
大腿骨骨折整復術レポート
診断
~身体検査所見~
歩様:しばしば非荷重性跛行。疼痛で患肢を動かすのを嫌う。
視診:患肢大腿部の腫脹。強い筋収縮と骨片の騎乗に伴う短縮が多く見られる。
触診:疼痛、捻髪音。
~X線検査~
大腿部側面像と前後方向により評価する。
固定用ピン(髄腔の8割の太さものを使用する)の径、長さ、プレートの形状、スクリューの大きさなどを検討するために、できる限り実物大に近くなるような位置で撮影する。
大腿骨骨折の種類
横骨折:骨折線が骨の長軸に対し垂直な骨折
斜骨折:骨折線が骨の長軸に対し鋭角である骨折
螺旋骨折:骨折線が骨の長軸を取り巻くような骨折
粉砕骨折:3つ以上の骨片からなる骨折
若木骨折:骨折が反対側の皮質骨に達することなく、骨膜下で屈曲した状態
複雑骨折:開放性骨折のこと
術前管理
手術は受傷後できる限り早く行う(時間がたつほど骨折部の腫脹、筋肉の拘縮が大きくなる)。
運動制限により、骨折周囲軟部組織の損傷を避ける。
開放骨折では抗生物質を投与し、創外固定を用いて感染を防ぐことが最も重要。
手術手技
術野の消毒
肢端から腹側まで広く剃毛する
横臥位にし、肢端...