難関設題A判定です。
設 題「ユネスコとOECDの生涯教育論の比較、および日本における生涯教育理念の導入について論述せよ」
はじめにユネスコとOECDの生涯教育論について比較した目線で述べていきたい。
生涯教育(lifelong learning)という言葉が世界的に注目されることになったのは、1965年にユネスコ本部が開催した「成人教育推進国際委員会」における生涯教育の提唱からである。成人教育の理論家であり、教育局継続教育部長をしていたポール・ラングランらがワーキング・ペーパーによって、生涯教育の理念を提唱したのである。
ここでの生涯教育では、統合というのが重要な意味を持つのである。統合とは時間的(垂直的)統合と空間的(水平的)統合を指す。すなわち人が生まれてから死ぬまで人生の各段階でそれぞれに相応しい学習の機会が継続的に確保されるよう統合されることであり、同時に、学習機会が学校だけでなく家庭や社会のあらゆる場に確保されるよう統合することが必要とされている。
ユネスコの生涯教育論に批判して、教育論を展開したのがOECDのリカレント教育論である。
「リカレント教育」に概念は「生涯教育」が主として国連の...