消毒実験

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    資料紹介

    大腸菌及び大腸菌ファージを用いた塩素消毒実験を通して,その解析方法と結果の意味について考察する.

    〈課題1〉
      図3,4では,縦軸に微生物の生残率,横軸にCT値をとり,不活性化速度定数kの値を求めた.この図から,各班の塩素消毒でkの値に差が出たことが分かる.最初に1.0ppmの塩素を加えた1班と3班で比較すると,1班よりも3班のほうがkの値は小さかった.ここから,大腸菌ファージよりも大腸菌群で消毒効果が高かったと考えられる.大腸菌群よりも大腸菌ファージの方が塩素耐性が高いことが知られており,理論上,同じ塩素濃度なら大腸菌ファージのk値の方が小さくなるはずで,今回の結果はその予測通りだったといえる.
    また,2班のデータがないため4班と比較できないが,2.0ppmの塩素を最初に加えた場合でも同様に,大腸菌群よりも大腸菌ファージのk値の方が小さくなるはずである.

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    消毒実験
    目的
       大腸菌及び大腸菌ファージを用いた塩素消毒実験を通して,その解析方法と結果の意味について考察する.
    方法
    2.1〈器具・装置〉滅菌済みメスピペット,マイクロピペット,ホールピペット,大・小試験管,ゴム栓,滅菌済みシャーレ,三角フラスコ,スターラー,オートクレーブ,pHメーターなど
    2.2〈手順〉①滅菌済みのリン酸緩衝液0.5Lが入った三角フラスコ(1L)に,微生物溶液0.5mLを入れた.フラスコ中の渦の深さが水深の1/2になる程度の強さで撹拌し,試料10mLを採取した.
          ②次亜塩素酸ナトリウム溶液を所定の量添加し,5秒後に撹拌速度を緩めた.
          ③添加後10分,20分,30分に,残留塩素測定用に9.5mL,微生物測定用に9.5mLずつ採取した.また,約20mLをpH測定用に採取した.
          ④比色による残留塩素濃度の定量,および微生物濃度,pHの測定を行った.
    2.3〈条件〉
       以下に示すような希釈列を作り,定量した.0は無希釈を,1は1回(1/10)希釈を表す.
    表1 試料希釈の目安
    塩素濃度 1.0ppm
    (1班) 2.0ppm
    (...

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