安全に関する学習指導上に占める「体育」の重要性について述べよ。
すべての人間にとって災害は、肉体的・精神的・経済的な負担を重くし、以後の生活に大きな制約を及ぼすものである。その為、「生命の尊重にかかる自己および他人の安全を確保する」ための基本的な要素である安全教育は学校教育に大きな比重を占めるのも当然である。
しかし、事故・災害の発生を未然に防ぐことを配慮するあまり、過度に神経質になったり、日常の活動や学習指導の展開が消極的になるようなことがあれば、教育の本質を否定する誤ったものになりかねない。この点、特に「体育」では留意しなければならない。
教科のなかでの体育とは、心と体を一体としてとらえることを重視し、豊かなスポーツライフの実現及び自らの健康を適切に管理し、改善していくための資質や能力を養うことを目指し、「運動に親しむ資質や能力の育成」「健康の保持増進」及び「体力の向上」が相互に密接に関連していることが重要であるとされている。
安全教育とは、望ましい学習指導を展開していく中で、安全に身を処するための身体の支配能力、安全に関する知識・理解、安全に対するモラルの向上、情緒の安定などを...