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代表を選出する方法が選挙であるが、そもそも代表にはその性格や選び方の違いから多数代表、少数代表、比例代表といった三つの考え方がある。
多数代表というのは、地域や集団内の多数派の意志を代表させることを重視する考え方である。
少数代表とは、地域や集団内の少数派の意志をも出来るだけ代表させようという考え方である。
以上二つの代表制は意図的に多数党派に、あるいは少数党派に有利に代表選出を行おうとするものであった。そのため多数代表制では少数党派の意志が反映されにくいし、少数代表制ではどこまで代表を出せるかについての制度的歯止めがないため、少数党派の意志が過剰に代表されることになりやすい。
これらに対し比例代表制は多数派、少数派どちらかに有利ということではなく、地域や集団内の意志をありのままに代表させようという考え方である。制度的には各党派が獲得した票に比例させるかたちで代表を選出する。
次に選挙制度について考えてみよう。まず選挙を行うには地域を一定に区切って選挙区を設定する必要がある。そして各選挙区から1名の当選者を選出する方法を小選挙区制、2名以上の当選者を選...