「学習指導案の意義と作成上留意しなければならないことについて述べよ。」
学習指導案とは、教師が授業を進めていく上での方向性や展開方法、授業時間配分などを示した、学習指導の計画書である。
具体的な記載事項としては、①授業(教育)目標②教育内容・教材・教具③授業過程の展開(授業構成)④授業形態といった事について記載をし、授業準備をする。学習指導案を練る作業は、自らの授業における上記項目における認識を明確にしていく営みでもあり、また学習者である子どもの視点に立ち、どのくらい構想できるかという実践的指導力形成の営みでもある。実践後の授業分析と、作成した指導案のさらなる改善は、教師集団の共有財産を蓄積していく営みでもある。
学習指導案の一般的な作成手順は次のような段階を踏むが、必要に応じて各段階の作業を行ったり来たりしながら全体としての完成度を高めていくものである。
第一に、その実践を通して達成が期待される「授業(教育)目標」としての「教育内容」を明確にする必要がある。つまり、その授業を通して何を教えたいのか、そして何故それを教える必要があるのかを関係づけて明確に自覚する必要がある。...