公式組織の定義
序論
本論文では、公式組織について扱う。まず、公式組織の定義づけを行い、その後その定義の説明を行う。
1.定義
協働システムの数はかなり多くあり、同様の目的によって分類された協働システムの間でも違いが広く見られる。
しかし、これらのシステムの管理者の行動や態度には多くの共通性が見られ、またそうした共通性の存在を主張する研究者もいる。もし、協働システムに共通性が存在するのであれば、その部分にも共通性が見られるのは明らかであろう。そういったシステムに共通する特徴を有効的に研究するために、共通性をとりだしてその特徴を明らかにすることが必要である。ここではその共通性を組織と呼ぶことにしよう。
具体的な協働システムの多様性を生み出しているのは、以下の4つの要素である。その4つとは、(a)物理的環境や、(b)社会的環境、(c)個人、(d)その他の変数である。以下ではそれぞれ検討することにしよう。
(a)物理的環境
物理的環境は全ての組織に共通する要因ではない。なぜなら、地理的な意味での物理的環境は重要な変数ではなく、また生産設備や従業員、その活動といった物理的要...