佛教大学 英米文学科 A合格レポート
『四つの四重奏についてあるテーマを選んで論述せよ。内容にふさわしいタイトルを付すこと』
「それぞれの詩における時間の考えについて」
この詩への評価はどこを見ても、エリオットの最高傑作であると言われている。それは彼が「詩」を通じていわんと意図していたことが、この詩においてもっとも円熟した、自由な表現をとっているからである。この詩は四部構成をとっていて、第一部の「バーント・ノートン(Burnt Norton,1936)」の後、「イースト・コーカー(East Coker,1939)」「ドライ・サルヴェイジズ(The Dry Salvages,1942)」「リトルギディング(Little Gidding,1942)」と相次いで発表されて作品で四部作を形成し、「四つの四重奏(Four Quartets,1943)」と題して発表された。彼はこの作品の「リトルギディング」の中で「どの詩もみなひとつの墓碑銘だ」と歌っているが、彼亡き現代では、まさに彼の墓碑銘となり白鳥の歌となった。このように部や楽章にわける試みはすでに、「荒地(The waste land,1922)」において行われていたが、その室...