日本文学における王昭君説話の享受

閲覧数3,276
ダウンロード数12
履歴確認

    • ページ数 : 9ページ
    • 会員550円 | 非会員660円

    資料紹介

    中国四大美人の一人王昭君は、異国に嫁いだ悲劇の女性として『漢書』に始まり『後漢書』等多くの書物で語られている。王昭君について『西京雑記』には以下のように記されている。
    元帝後宮既多、不得常見。乃使畫工圖形、按圖召幸之。諸宮人皆賂畫工。多者十萬、少者亦不減五萬。獨王不肯、遂不得見、匈奴入朝、求美人爲閼氏。於是上按圖、以昭君行。及去召見、貌爲後宮第一、善應對、舉止閑雅。帝悔之、而名籍已定、方重信於外國。故不復更人。乃窮案其事、畫工皆棄市。籍其家資、皆巨萬。畫工有杜陵毛延壽、爲人形、醜好老少、必得其眞。安陵陳敞、新豐劉白、

    タグ

    資料の原本内容 ( この資料を購入すると、テキストデータがみえます。 )

    「日本文学における王昭君説話の享受」    
     中国四大美人の一人王昭君は、異国に嫁いだ悲劇の女性として『漢書』に始まり『後漢書』等多くの書物で語られている。王昭君について『西京雑記』には以下のように記されている。
    元帝後宮既多、不得常見。乃使畫工圖形、按圖召幸之。諸宮人皆賂畫工。多者十萬、少者亦不減五萬。獨王嬙不肯、遂不得見、匈奴入朝、求美人爲閼氏。於是上按圖、以昭君行。及去召見、貌爲後宮第一、善應對、舉止閑雅。帝悔之、而名籍已定、方重信於外國。故不復更人。乃窮案其事、畫工皆棄市。籍其家資、皆巨萬。畫工有杜陵毛延壽、爲人形、醜好老少、必得其眞。安陵陳敞、新豐劉白、龔寬、並工爲牛馬飛鳥、亦肖人形好醜、不逮延壽。下杜陽望亦善畫、尤善布色。樊育亦善布色。同日棄市。名畫工於是差稀。
    (福井重正『訳注 西京雑記・独断』東方書店 二〇〇〇年)
    王昭君の悲劇は、絶世の美女でありながら、その自らの美を過信したがゆえに異国の王の妃に娶られねばならなかったという点にある。しかし、この『西京雑記』における主題は、あくまでも「画工曲筆」と言う逸話に還元されており、王昭君はそれを引き出すための装置でしかない。...

    コメント2件

    kabukaby 購入
    よかったです
    2006/07/10 10:49 (18年4ヶ月前)

    doraln 購入
    本当によかった!
    2006/11/23 10:13 (18年前)

    コメント追加

    コメントを書込むには会員登録するか、すでに会員の方はログインしてください。