「少子化」の要因と児童に及ぼす影響について。
現在、わが国は少子化状態にあるといえる。では、いつから少子化傾向になったのであろうか。少子化に始まりは、1955年頃から始まったと言われている。戦前は1世帯あたり平均5人の子どもがいたが、1955年以降3人を下回り始め、合計特殊出生率は、2003年には1.29人となり、人口を維持するのに必要な2.08人を下回る状況が続いている。
このような少子化が進んだ要因は以下の3つが挙げられる。
①晩婚化
晩婚とは、結婚する時期が遅いことを言い、社会全体が晩婚状態にある。この晩婚化の原因は、女性の高学歴化や社会進出に伴い、専業主婦よりも安定した専門的な職業につきたいという希望者が増加してきた事が主な原因である。晩婚化は出産するタイミングの遅れや、20歳代で子どもを生む女性が減り全体の出生率に大きく、響いている。
②非婚率の上昇
婚姻関係や子育てに束縛されるよりも、ひとりの人間としての自由や社会的自立を志向するというものである。国立社会保障・人口問題研究所の「出生動向基本調査」によると、「一生結婚するつもりはない」とする男女も増加している...