ダイオード・トランジスタの静特性

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    資料紹介

    目的
     pn接合ダイオード、トランジスタ(バイポーラ、FET)の静特性を測定し、それらの動作を理解する。
    原理
     p形半導体とn形半導体を接合したpn接合ダイオード(図1)はp側に正の電圧を印加した時に大きな電流が流れ(順方向)、逆極性(逆方向)では殆ど電流は流れない(図2)。その電流電圧特性は、理想的には(1)と書かれる。ただし、qは電荷素子、kはボルツマン定数、Tは絶対温度である。また、 は飽和電流と呼ばれる定数である。
     逆方向の電圧を上げていくと、ある限界電圧を超えると急激に電流が増加する(降伏現象)。これには、可逆現象としてのトンネル効果に基づくものと、電子なだれ効果に基づくものとがあるが、降伏時の動抵抗は極めて小さく殆ど一定電圧で電流が急増する。可逆的降伏現象を用いたダイオードをツェナーダイオード(定電圧ダイオード)と呼び、振幅制限などに利用される。
    図1 pnp接合ダイオード(順方向接続)
    図2 pn接合ダイオードの電流電圧特性
    トランジスタとは半導体を利用した3端子素子で、入力端子の電流あるいは電圧により出力端子の電流を制御するものである。
     バイポーラトランジスタは図3(a)のようにpn接合を2つ組み合わせてpnpあるいはnpn構造とし、エミッタ領域から中央のベース領域に注入された少数キャリア(npnでは電子)がコレクタ領域に拡散(濃度差に起因する力)及びドリフト効果(電界の力)で流れ出る現象を利用し、エミッタ電流あるいはベース電流でコレクタ電流を制御するものである。

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    ダイオード・トランジスタの静特性
    目的
     pn接合ダイオード、トランジスタ(バイポーラ、FET)の静特性を測定し、それらの動作を理解する。
    原理
     p形半導体とn形半導体を接合したpn接合ダイオード(図1)はp側に正の電圧を印加した時に大きな電流が流れ(順方向)、逆極性(逆方向)では殆ど電流は流れない(図2)。その電流電圧特性は、理想的には
                                   (1)
    と書かれる。ただし、qは電荷素子、kはボルツマン定数、Tは絶対温度である。また、 は飽和電流と呼ばれる定数である。
     逆方向の電圧を上げていくと、ある限界電圧を超えると急激に電流が増加する(降伏現象)。これには、可逆現象としてのトンネル効果に基づくものと、電子なだれ効果に基づくものとがあるが、降伏時の動抵抗は極めて小さく殆ど一定電圧で電流が急増する。可逆的降伏現象を用いたダイオードをツェナーダイオード(定電圧ダイオード)と呼び、振幅制限などに利用される。
    図1 pnp接合ダイオード(順方向接続)
    図2 pn接合ダイオードの電流電圧特性
     
    トランジスタとは半導体を利用した3端子素...

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