1.医療制度の現状
1936年、日本は国民皆保険制度という国民全てが平等に医療を受けられるよう全国民が保険に入るという制度が作られた。これは当然、診断費から検査費、薬剤費まで「ほぼ」全ての医療にかかる費用が保険から出ることとなるものである。
イギリスには国民健康サービス(NHS)という、国民、いや英国に住んでいる人なら誰でも無料で基本的な医療を受けられるという医療制度がある。それは自由競争的な米国とは似ても似つかぬ制度であり、日本よりも更にラディカルな医療制度であるといえる。
アメリカに目を向けると、アメリカには国民皆保険制度やNHSのような制度はない。アメリカにも当然、保険と言うものは存在してはいるが、加入していない者が4千万人以上もいるのが現状である。
アメリカにおける医療制度の現状を説明するとともに、わが国の医療改革について述べよ。
1.医療制度の現状
1936年、日本は国民皆保険制度という国民全てが平等に医療を受けられるよう全国民が保険に入るという制度が作られた。これは当然、診断費から検査費、薬剤費まで「ほぼ」全ての医療にかかる費用が保険から出ることとなるものである。
イギリスには国民健康サービス(NHS)という、国民、いや英国に住んでいる人なら誰でも無料で基本的な医療を受けられるという医療制度がある。それは自由競争的な米国とは似ても似つかぬ制度であり、日本よりも更にラディカルな医療制度であるといえる。
アメリカに目を向けると、アメリカには国民皆保険制度やNHSのような制度はない。アメリカにも当然、保険と言うものは存在してはいるが、加入していない者が4千万人以上もいるのが現状である。しかしこれは、正確に言うと「加入できない人」であり、「公的」医療保険制度は貧困層と高齢者にしか適応されないといえる。 何の保険にも加入してない者が4千万人もいるわけであるが、これらの人々は高額な「私的」医療保険を買うことが出来ない人々である。事実上...