事例研究行政法第3部の解答です。参考までに。
第3部〔問題5〕
場外車券売場の設置をめぐる問題
設問1について
X1とX2とは、Aの本件施設をO県Q市に設置する計画についての許可について、取消訴訟(行政事件訴訟法(以下、「行訴法」という。)を提起したいと考えている。そこで、X1とX2には、それぞれ本件許可の取消訴訟について原告適格(行訴法9条1項)についてどのような主張をするべきか。
取消訴訟の原告適格は、当該処分の取り消しを求めるにつき、法律上の利益を有する者に認められる(行訴法9条1項)。
本問では、X1・X2は、本件許可の名宛人ではない第三者である。そこで、X1・X2にそのような法律上の利益が認められるためにどのような主張をするべきか、行訴法9条2項の考慮事由に従い、検討する。
本件許可は、自転車競技法(以下、「競輪法」という。)4条1項に基づく。そして、場外車券売場の設置許可の申請について定める自転車競技法施行規則(以下、「規則」という。)14条2項1号は、許可申請書に、「場外車券発売施設付近の見取図(敷地の周辺から1000メートル以内の地域にある学校その他の文教施設及び病院その他の医療施設の位置並びに名称を記載し...