リハビリテーション期
1)リハビリテーションの基本理念
リハビリテーションとは、障害をもつ人と医療者や周囲の人々が協働して「全人的復権上を目指していく活動である。もう少し詳細に述べるならば、「傷害・疾患上などにより、身体や精神に「形態・機能不全」を生じ、「人間存在としての危機」に陥っている人々に対して、その「能力障害」を補い、少しでも「社会的不利」を減らしていくようにすることによって、「全人的復権」を実現していこうとする活動の総体である。
2)リハビリテーション看護の領域
リハビリテーション看護は、「生活機能の障害への配慮をもってする看護」という意味では、すべての傷病に対して考慮をする必要があるといえる。ただし、人間のどの部分の、どのような機能に不全が生じているのかによって、その看護実践の焦点や方法はおのずから異なってくる。
3)リハビリテーション看護実践に必要な知識と方法の所在
リハビリテーション看護は、まさに一人の存在者としての、ある人のある時点の状況に対して、全人的なかかわりをもつものであり、①人間が生きていくうえで、②今ここでの、③その人のニーズに合わせて、④多くの知識・経験・...