下肢関節疾患の理学療法評価 ~膝関節を中心に~

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    下肢関節疾患の理学療法評価 ~膝関節を中心に~
    はじめに
    評価を進めていくうえで重要なことは、症状を呈している①問題部位および組織の確認、②それに影響している因子を確認することである。しかし実際には、単一の組織の問題ではなく、複数の組織の問題が混在しているために、問題組織を明確にすることは困難である。
    このようななかではいきなり問題組織を同定するのではなく、まず問題組織を収縮性組織(筋、腱)と非収縮性組織(骨、軟骨、靱帯、滑液包、関節包、神経、血管など)に、さらに非収縮組織は関節内組織(骨、軟骨)と関節外組織(その他)に大別し、それぞれの問題組織を特徴づける検査を組み合わせることで明らかにしていく。
      収縮性組織
              
      非収縮性組織  関節内組織
              関節外組織
    つまり、収縮性組織の場合には筋力の有無を、非収縮組織の場合には可動域の制限を確認する。さらに“関節の遊び”(join play)を確認することで、関節内組織の問題か、関節外組織の問題かを確認する。
    次に、なぜその部位が障害(傷害)を受けたのかを検討していく。発生機転の明確な外傷(traum...

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