生物科学は食料生産のために何ができるのか
はじめに
現在、地球上では急激に人口が増加しており国連によると2050年には世界人口は100億人に達すると推定されている。現在でさえ栄養不足の人が世界に8億人存在しているこの事実を抱えたまま、将来、確実に食料は今よりも不足するだろうと容易に考察が出来る。人口増加はもはや死活問題の領域までに達している。飢餓で苦しむ国もあれば、日本の様に、毎日数万トンという食べる事が出来た食べ物を破棄している国もある。このような事実はひとえに経済格差によるものではなく、風土としての問題という枠で取り上げられることもできる。多くの科学者はバイオテクノロジーによって、風土や天候に依存することのない農業の確立を目指しているが、現行において進行していない。やはり、人は土地を離れての生活は難しいのではないかという結論にも至ってくる。この考えはしばしば、「バイオテクノロジーと倫理」として取り上げられ、代表的な例として遺伝子組み換えが存在する。遺伝子組み換えの脅威は全世界に蔓延しているが、その改善について科学者の急務となっている事実を忘れてはならない。
わたしはこの現状と前...