UNCTADと一次産品

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    資料紹介

     UNCTAD(国連貿易開発会議)は1964年に、ジュネーブで第1回総会が開かれた。原則として総会は四年に一度、開催されることとなっており、2004年には第11回目の総会がサンパウロで行われた。本レポートでは、第1回総会から現在まで、UNCTADでは一次産品対策として何をしてきたか、そしてそれはどのような影響を生んだのかを整理したい。
     さて、その前に、UNCTADには、当初、先進国がその開設に対して、国連において貿易問題を検討することは、政治的論議が先行するため効果的でなく、しかも、既存のGATT の活動を阻害するものとして消極的態度を取ったという背景があることに注目したい。GATTにおいては、すでに一次産品に関して検討されていた。しかしGATTのアプローチに対する評価は、GATTが先進国と途上国の産業・貿易構造の違いをまったく無視し、あえて同一の基準によって取り扱う「豊かな(先進)工業国の利益のためだけに企画・運営される規約をもった金持ちクラブ(rich man’s club)」であり、途上国の犠牲において先進国に利益をもたらすものとして、途上国からは批判されていた。プレビッシュはこのような立場の代表的存在であった(斎藤1979:157)。

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    UNCTADと一次産品
    UNCTAD(国連貿易開発会議)は1964年に、ジュネーブで第1回総会が開かれた。原則として総会は四年に一度、開催されることとなっており、2004年には第11回目の総会がサンパウロで行われた。本レポートでは、第1回総会から現在まで、UNCTADでは一次産品対策として何をしてきたか、そしてそれはどのような影響を生んだのかを整理したい。
     さて、その前に、UNCTADには、当初、先進国がその開設に対して、国連において貿易問題を検討することは、政治的論議が先行するため効果的でなく、しかも、既存のGATT の活動を阻害するものとして消極的態度を取ったという背景があることに注目し...

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