翻訳の問題点

閲覧数1,942
ダウンロード数3
履歴確認

    • ページ数 : 5ページ
    • 会員660円 | 非会員792円

    資料紹介

    資料の原本内容 ( この資料を購入すると、テキストデータがみえます。 )

    翻訳の問題点 ~児童文学の何を伝えるか?~
                                  
     
    本稿のねらい
     ドイツ語で書かれた「グリム童話」と、フランス語で書かれた「星の王子様」を題材に、これらの児童文学が翻訳されることでどのように形を変えて日本にわたったのかを探る。そして、その原因と結果を考えることで、今日の翻訳のあり方を考える。
    グリム童話の場合
    グリム童話とは?
    グリム童話とは1812年、ヤーコプ・ルートヴィヒ・カルル・グリムとヴィルヘルム・カール・グリムの、グリム兄弟によって発行された童話集「子供と家庭の童話」の愛称である。その後グリム童話は、兄弟の手によって改訂が繰り返され、少しずつ現在の形へと変化してきた。
     その頃のドイツでは、シュトゥルム・ウント・ドラングと呼ばれる、大きな文学運動が起こっていた。それによって、ドイツ固有の文学の見直しが叫ばれ、民謡や童話に注目が集まり、多くの民謡集や童話集が刊行された。しかし、それらの多くは、編者による改作を受けていて、本来の姿から程遠いものになっていたのである。そこでグリム兄弟は、資料性を持った、原型に近い童話集の製...

    コメント0件

    コメント追加

    コメントを書込むには会員登録するか、すでに会員の方はログインしてください。