カタラーゼの反応速度論的解析

閲覧数6,448
ダウンロード数19
履歴確認

資料紹介

目的
 アミノ酸以外の成分物質を持つタンパク質をを複合タンパク質と呼び、アミノ酸のみで構成されるものを単純タンパク質とは分別される。一般に、タンパク質の機能の理解には、ポリペプチドとしての構造を理解するだけでは十分ではなく、アミノ酸以外の補欠分子族の化学的性質によって本来の機能を発揮する場合が多い。
 カタラーゼは電子伝達系に関係する酵素の一つで、ヘムを補欠分子族に持つ複合タンパク質である。構造単位であるポルフィリンにFeが配位したヘム( heme )を持つタンパク質をヘムタンパク質という。カタラーゼの主な機能は2分子のH2O2の不同変化(不可逆的変化)を触媒することである。
           2H2O2 → 2H2O + O2↑
 カタラーゼは、主にペルオキシソームに存在する。ペルオキシソームとは、細胞内の小器官の一つで、主に酸化反応に関わる酵素を含む小胞である。カタラーゼのほかにキサンチンオキシターゼ、ミトコンドリアの持つものとは別の脂肪酸β酸化酵素を持つ。
 本実習では、市販の牛肝カタラーゼ結晶酵素標品を用いて、過マンガン酸カリウム滴定法により、残存過酸化水素量を追跡することにより反応速度論的解析を行う。これによりその原理を理解し、実際にミカエリス定数Km、最大速度Vmax、阻害定数Kiを求める。
実験手順
 配布されたプリントに従いA-1〜6、B-1〜6、C-1〜6の試料をマイヤーフラスコに準備した。            
 A-1〜6に5倍希釈H2SO4約5mLを加え、混和した。

 A-6から順にA-1まで、0.25N KMnO4で滴定した。
 B-1〜6を10分以上、氷冷した。(反応液を0℃にする。)

 B-1〜6にカタラーゼ溶液1mLをホールピペットで添加し、混和した。

 B-1〜6を正確に2分間、氷冷した。

 B-1〜6に5倍希釈H2SO4約5mLを加え、混和した。

資料の原本内容 ( この資料を購入すると、テキストデータがみえます。 )

カタラーゼの反応速度論的解析
                     
実験日 12月8日(木)
目的
 アミノ酸以外の成分物質を持つタンパク質をを複合タンパク質と呼び、アミノ酸のみで構成されるものを単純タンパク質とは分別される。一般に、タンパク質の機能の理解には、ポリペプチドとしての構造を理解するだけでは十分ではなく、アミノ酸以外の補欠分子族の化学的性質によって本来の機能を発揮する場合が多い。
 カタラーゼは電子伝達系に関係する酵素の一つで、ヘムを補欠分子族に持つ複合タンパク質である。構造単位であるポルフィリンにFeが配位したヘム( heme )を持つタンパク質をヘムタンパク質という。カタラーゼの主な機能は2分子のH2O2の不同変化(不可逆的変化)を触媒することである。
           2H2O2 → 2H2O + O2↑
 カタラーゼは、主にペルオキシソームに存在する。ペルオキシソームとは、細胞内の小器官の一つで、主に酸化反応に関わる酵素を含む小胞である。カタラーゼのほかにキサンチンオキシターゼ、ミトコンドリアの持つものとは別の脂肪酸β酸化酵素を持つ。
 本実習では、市販の...

コメント1件

cantabile 購入
わかりやすく参考になりました。
2006/12/18 16:05 (18年2ヶ月前)

コメント追加

コメントを書込むには会員登録するか、すでに会員の方はログインしてください。