教育経営論

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    資料紹介

    開かれた学校づくり 学校教育における、地域社会や高齢者とのかかわり方

    資料の原本内容

    教育経営論の課題で私は学校と地域の連携というものに興味を持ち考えてみたいと思います。私がレポートのために選んだ本は『高めたい地域・家庭と連携する力』という本です。この本は私が興味を持った学校と地域との連携について考えさせてくれると思い選びました。
    読んでみてタイトルの通りいろいろな角度から学校というものを、地域から、家庭から述べておりとてもおもしろかったという印象が1番残りました。この本では『開かれた学校』という単語がよく出てきました。開かれた学校。閉鎖的と言われる学校が自らを開いて、その教育活動全体を保護者や地域の人々に知らせ、地域の人たちの意見を十分に聞き、教育活動においても地域に出かけ、地域の人たちに教育活動にさまざまな形でかかわってもらうようにする。さらに、地域や家庭にも教育的な側面から積極的に働きかけを行うことや、学校施設の開放、子どもを含めた地域の人々向けの学習機会の提供などを通じて、多くの人の知恵や力を結集していくことが開かれた学校だと私はかんがえます。行き詰まりつつある学校という組織を、新しい時代に合わせて発展させようとするものなのです。なぜ今「開かれた学校づくり」なのでしょうか。
    開かれた学校づくりの背景に生きる力の育成というものが関わってきます。開かれた学校を作ることで生きる力は育ちます。  子どもたちが生活する社会の急速な変化に伴って学校、学校教育には大きな期待をされています。学力社会や受験競争の過熱化、いじめや不登校の問題の深刻化、青少年の非行の増加、家庭や地域の教育力の低下など、教育の現状には極めてマイナスの状況が生じています。特に最近では小中学生のいじめによる自殺という問題が大きく注目されています。子どもたちの育つ環境、生活や遊びの変化に伴い「生きる力」の弱まりが指摘されています。このような状況を踏まえ、ゆとりの中で、一人一人の子どもたちに「生きる力」を育成することが注目され、平成14年度(2002年度)から完全学校週5日制が実施されました。  今、子どもたちに求められているものは「生きる力」です。この「生きる力」の育成をめざした取り組みは開かれた学校の1つでもあり、今まで学校だけでは成し得なかった体験学習を、社会教育施設や地域社会と学校の連携の中で作り出す必要があるのです。  また、完全学校週5日制の実施により、学校教育外の「子どもが育つ環境づくり」が大切になってきます。そこで、放課後や休日の学校教育施設を開放し、子ども達の身近な「くらしの場」として役立たせようという取り組みも始まっています。一方、少子化による余裕教室、廃校の学校が生まれ、学校施設を有効利用しようという動きも活発化しています。市民の学習活動も活発かつ多様化し、身近にある学校施設の整備が進むとともに、その施設や人材の活用が求められるようになってきました。   開かれた学校づくりは、子どもの「生きる力」の育成を目的とした学校、家庭、地域の連携の実現、それぞれの機能の充実を図る上で、基盤となるものです。総合的な学習に象徴されるような、自ら学び考える教育の実現を目指す学校自身の取り組みに地域の教育力を生かし支援を受けていく上でも、また、家庭の教育力向上や子どもの体験学習機会の拡充を含めた地域で子どもを育てる取り組みを進める上でも、学校自身が自らを開き垣根を低くすることを通じて、地域の人たちとの日常的なつながりを深め、地域コミュニティにおける役割を果たしていくことが求められているのです。では「開かれた学校」とは具体的にどのような学校なのでしょうか。
    私が考えるに、情報発信と地域に広げる研修の場になっている学校であり、地域の教材化が図られている学校です。これは地域・保護者との連携強化がなされている学校、地域の教材化が図られている学校である学校化といってもいいです。次に生徒、保護者、地域に親しまれ、信頼されており、地域・保護者との連携強化がなされている学校です。そして生徒会活動を中心としての自主性・主体性の育成がされている学校であると思います。
    そしてこの本は開かれた学校などを通じて、私に学校と地域のつながり、連携というものを改めて考えさせてくれました。
    地域社会には、職業や経験などを通して身に着けた高い資質や能力をもつ様々な人々がいます。これらの人々の専門的な知識や技能などを学校の教育活動に生かすことによって、教育活動の幅が広がり、その質の向上が期待できると私は考えます。社会人の活用は、子どもたちの社会というものや、働くことへの意識付けにも有効と考えられます。さらに、学校に外部の新しい発想や教育力を取り入れることにより、閉鎖的になりがちな学校運営の改善や教員の意識変革を促すことも期待できます。  学校における部活動についても、地域の人を外部指導者として活用するほか、学校外の優れた指導者や充実した施設のもとでの活動を展開するなど、地域社会との連携を図ることでより大きな成果が得られると考えられます。
    私も中学のとき、地元の成人チームに部活の練習試合の相手をよくしてもらいました。いつもと違う相手と試合をすることで、新たな刺激を受け、それにより部活のレベルアップにも繋がりました。地域の人たちが協力してくれることで活気も生まれ、生徒のやる気を生み出すこともできました。
    地域の歴史、文化、自然環境や産業等を教材化するなど地域についての学習をおこなうことや、地域において伝統的・継続的な体験活動やボランティア活動などに取り組むことが望まれます。そのときは、児童生徒と地域の人々とのふれあいを大切にするとともに子どもたちの祖父母世代である地域の高齢者の経験や知恵を活用することが重要です。そのため、学校の施設などを活用して、地域三世代がふれあう活動を行う、学校の行事に地域の高齢者の参加、地域の生活に関連する教材の開発に高齢者の経験を生かすなどが考えられます。  私の出身の県の島根県の窪田小学校というところは公民館の高齢者とともに自然を生かした教育を実践しています。この教育には子供たちに自ら学びこころ豊かでたくましい子どもになってもらいたいという考えからおこなっています。同時に地元である佐田町を愛する子、思いやりのある子、いきいきと活動する子をめざし、実践しています。活動内容としては一緒に森を散歩し昆虫を探したり、川で釣りや水中の生き物を見たりというものです。ほかにも秋には高齢者の方と一緒に収穫祭をするなどの活動もあります。活動後の感想でも子供たちからはいろいろな虫がいて楽しかった、地域の人とふれあえてよかったという感想があがり、地域の人からも子供たちに元気をもらえた。たくさんの発見や感動があじわえたという感想があったそうです。活動を通じて学校と地域とのネットワークが広がり深まっていったことにより、ともに子供たちを育てようという意識が高まるとともに学校のスリム化へとつながっていったそうです。
    さらに、今後は、子どもたちと地域の高齢者が日常的にふれあうことができるよう、学校と高齢者施設とがちからをあわせていく必要があると思います。
    学校と地域の人々がふれあう機会を多くし、学校が地域社会の一員として地域の活動の中心になり、地域社会の子どもや大人に対する学校施設の開放や学習機会の提供をおこなうなど、積極的に地域社会に貢献していくことが大切であると思います。
    休業日等に子どもたちが、遊びやスポーツ、読書、英会話、コンピュータなど、子どもたちの希望に応じた様々な活動を豊富に体験することができるように、運動場や体育館はもちろん、学校図書館や特別教室などの学校の施設を一層開放し、様々な活動をおこなっていくことが望まれます。その際、親や地域の人々がボランティアとして参加し、子どもたちの活動内容を豊かにすることが大切です。  また、学校は、子どもたちに対する教育の場だけではなく、地域の人々にとって貴重な学習の場でもあります。たとえば学校における開放講座の開催など、学校のもつ教育機能や施設を開放して、学習の機会を提供することです。地域の人々も普段と違った環境で学習することで刺激を受けることもできます。また、このことは、地域の人々の学校に対する理解を深め、学校の機能をよりよく発揮する上においても、また、地域の教育力の向上においてもとてもよいことであると思います。  このような取り組みを通じて、学校が地域社会にとって開かれたものとなり、学校が地域のコミュニティの中核としての役割を適切に果たすことができるのではないでしょうか。 また、学校が地域の拠点としての機能を充実させるとともに、PTAや地域の人々と協力していくことも大切です。  この連携・協力のためには、学校を社会に積極的に開いて、学校が抱えている問題、置かれている状況などを地域社会の人々に理解してもらい、地域社会がもつ多様な教育力を生かすことが大切になり、同時に、学校は地域社会の一員として積極的に地域社会に貢献していくことが求められています。
    地域に根ざした特色ある学校、教育活動の推進は、まず、今の学校の足もとを見つめ、意思統一を図ることから始まるのではないでしょうか。
    私が教卓に立つようなことがあれば、この本のことを思い出し、地域と学校とが一体となった学校を目指していきたいです。
    この講義で教育について、さまざまな点から学べたと思います。教育には多くの考え、形態というものが存在し、それらがいまの教育を支え、さらによりよいものにしようと努力している。そんな今の教育という存在に自分も負けないよう、残りの大学2年間をしっかり勉強し、すごしていきたいと思います。...

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