1 S.アンダンスンとE.ヘミングウェイについて、代表作をあげながら論ぜよ
アンダスンは19世紀後半、中西部オハイオで生まれ育った。当時のアメリカは農業中心の旧来の社会から工業化へと急速な変化を重ねており、特に彼の彼の作品には機械文明が進みによって人々の生活や物の考え方が変わっていく様や、精神の退廃を中西部の自然豊かな情景に照らしながら、人間の真理を描いたものが多く19世紀から20世紀のアメリカ社会の変化を如実に表現されていた。
1916年に処女作の自伝的長編「ホラ吹きマックファースンの息子」、続いて「行進する人々」「中部アメリカの歌」を発表するが大した反響は得られなかった。しかし、ガードルード・スタインの文体技法から学んだ柔軟で簡潔な口語体で書き綴った「ワインズバーグ・オハイヨ」は、いちやく信仰文学の機種的存在となり、今日ではアメリカ文学のひとつの古典となった。特にその文体は、フォークナー、ヘミングウェイ、スタインベック等の次の世代に大きな影響を与え、フォークナーは彼について「我々の世代のあらゆる作家の父親である」といった発言をしている。
ロストジェネレーションの代表的な作家の一人で...