骨肉腫についての概要をまとめたもの
骨肉腫 osteosarcoma p308~313
〔病態〕
骨組織に原発し、腫瘍細胞が直接、類骨や幼若骨を形成する能力を有する悪性腫瘍。原発性悪性腫瘍の中で最も頻度が高い。人口10万人に0.3人の発生率といわれている。
発生: 3:2で男性に多い。
好発年齢は10歳代。特に、15歳から19歳までに多く発生する。
発生部位: 大腿骨遠位(50%)、脛骨近位、上腕骨近位の順に多く、全体の75%を占める。長管骨では、骨幹端部に好発する。
その他に、腓骨頭部、大腿骨中枢側、骨盤、脊柱に起こる。
手関節、足関節より末梢側発はまれである。
〔症状〕
初発症状:疼痛 (運動時痛)
進行とともに、自発痛、局所の熱感、腫脹、隣接関節の関節可動域制限、下肢に発症→跛行
血清アルカリホスファターゼ、乳酸脱水素酵素が高値
(肺への転移を考慮しなければならない。)
〔検査項目〕
* 画像検査
・x線
→肺転移がある場合には、胸部x線
・CT
・MRI〔T1強調画像。T2強調画像〕
・血管造影
・骨シンチグラフィー
* 血液生化学的検査
→血清アルカリ...