オズグット・シュラッター病についての概要をまとめたもの
Osgood‐Schlatter病(教科書P.176、177) 製作者:
病態
Osgood‐Schlatter病は、成長期の脛骨近位端(脛骨粗面)の骨突起部に発生する一種の骨端症である。発症年齢は成長期である10~15歳であり、男子に多く、片側罹患、両側罹患がある。片側罹患の方がやや多い。
原因
発症原因としては、古来、外傷説、血行障害説、骨化障害説などがいわれてきたが、最近では脛骨粗面に付着している膝蓋靱帯による牽引力による小外傷の繰り返しによるoveruse syndrome の1つと考えられている。すなわち、成長期の骨の急激な成長は、大腿四頭筋の過緊張と相対的拘縮状態を起こす。そのためにランニング、ジャンプ、サッカーなどの際に大腿四頭筋による繰り返しの牽引力が膝蓋靱帯を介して脛骨粗面に働き、付着部の小裂離と修復が反復されて発症するというのである。
さらに発症しやすい素因として、Q‐angleの強い例、O脚、X脚などextensor apparatus の軸に極端な動揺のあるmal‐alignment も考えられている。
症状
外見的には脛骨粗面部に骨隆...