AFL(アメリカ労働総同盟)の選択した路線について、特に新移民の問題を中心に論じなさい。[早稲田・文学部・アメリカ史・評価A]

閲覧数2,655
ダウンロード数4
履歴確認

    • ページ数 : 3ページ
    • 会員1,100円 | 非会員1,320円

    資料紹介

    新移民とは、1890年代以降主流となった移民のことで、南欧・東欧出身者が中心である。彼らはそれまでの主流であった北欧・西欧出身の旧移民とは、大きく異なる。旧移民が宗教的にはプロテスタント中心で、比較的富裕だったのに対し、新移民は宗教的にも雑多で、貧しく、特別の技術も持たず、英語の話せない人や、母国語の読み書きのできない人も多かった。そのため、最下層の工場労働者しか仕事がなかった。
     ちょうどこの時期、アメリカの工業は飛躍的発展をとげ、世界一の農業国の地位を保ちつつ、世界一の工業国の地位をも築き上げつつあった。こうした中で、最低賃金で雇うことのできる新移民は資本家にとって都合が良く、新移民たちはやがて下層労働者階級を形成していくことになる。

    資料の原本内容 ( この資料を購入すると、テキストデータがみえます。 )

    〈問題〉
     AFL(アメリカ労働総同盟)の選択した路線について、特に新移民の問題を中心に論じなさい。
    〈解答〉
     新移民とは、1890年代以降主流となった移民のことで、南欧・東欧出身者が中心である。彼らはそれまでの主流であった北欧・西欧出身の旧移民とは、大きく異なる。旧移民が宗教的にはプロテスタント中心で、比較的富裕だったのに対し、新移民は宗教的にも雑多で、貧しく、特別の技術も持たず、英語の話せない人や、母国語の読み書きのできない人も多かった。そのため、最下層の工場労働者しか仕事がなかった。
     ちょうどこの時期、アメリカの工業は飛躍的発展をとげ、世界一の農業国の地位を保ちつつ、世界一の工業国の地位をも築き上げつつあった。こうした中で、最低賃金で雇うことのできる新移民は資本家にとって都合が良く、新移民たちはやがて下層労働者階級を形成していくことになる。
     アメリカの急速な工業発展は、様々な社会の矛盾・対立を生んだ。様々な階級対立が明らかになり、アメリカの基本理念とも言える初期の平等思想が崩れ始め、アメリカ社会の同質性が失われる危機に瀕した。経済優先のこの時代は、マーク・トゥエインによって...

    コメント1件

    jasonkidd 購入
    参考になりました
    2007/03/19 0:00 (17年8ヶ月前)

    コメント追加

    コメントを書込むには会員登録するか、すでに会員の方はログインしてください。