経済発展が民族アイデンティティにとって本当に必要であるのか。経済と他者排除の関係性、他者理解の可能性を探る。
経済発展と「民族」・排除と表現
1.民族アイデンティティのために必要とされる経済発展
「アイデンティティ形成には、精神的なものと物質的なものがある。精神的なものだけでは民族感情はうまれない。経済的に豊かになることで、はじめて安定した民族感情がうまれる。それはほかの民族も同じではないか。」(金虎雄延辺大学アジア研究センター主任教授インタビュー)
←このような発言の背景として考えられる中国朝鮮族社会における中国主流社会への「同化」への危惧
→二重性を肯定的にとらえる
※在日コリアンの「同化」に基づく民族性の喪失への恐れ・怒り 、在日コリアンの「同化」と自己否定 、国家が存在することとの関係 、「同化」ではなく、権利としての日本国籍取得の提言
→経済的な発展があったとしても民族アイデンティティの問題は残った(在日コリアン、アイヌ、沖縄など)
←制度的な問題と世間の目、自己否定。
☆経済発展をための投資が逆効果(=チベット自治区での抗議活動 )
「同化」に対する危惧心の中心はズレが受容されないこと、そして「自身が忘れること」であり「忘れさられるこ...