社会復帰療法
リハビリテーション療法とよばれることもある。レクリエーション、作業療法ならびに生活指導などの、病院内で行われる領域と、それの延長にあり、病院と社会を結ぶ種々の社会復帰活動(デイケアなど)が含まれる。しかしながら、いずれも基本的には、社会復帰を図るために個々の患者に働きかけていく諸活動であり、また、入院治療の場にふさわしい環境をつくりあげていくことにほかならない。
この視点が失われると、特に作業療法や生活指導の場合は、社会復帰はおろか長期の入院生活に適応させていく役割を果たすだけになってしまうこととなる。今日、その新たなあり方が問われている領域である。
社会療法を受ける患者への援助
Ⅰ 社会療法とは
社会療法とは、作業療法、レクリエーション療法ならびに生活指導、および病院と社会を結ぶ種々の社会復帰活動を含む、広い意味での「働きかけ」といわれる方法である。
作業、レクリエーションおよび生活指導は、それぞれ独立したものではなく、相互に関連し合って、患者の日常生活における行動および周囲の環境に働きかけ、その治療的効果をもたらそうとするものである。
生活療法は、これら生活指導、作業...