教師に求められる資質とは何か
⇒テキストにおいて、求められる教員の資質とは、平成8年に中央教育審議会が発表した「21世紀を展望したわが国の教育についての在り方について」の第2部第1章「これからの学校の在り方」と、平成9年に教育職員養成審議会が発表した「新たな時代に向けた教員養成の改善方策について」の二つから述べられている。
まず前者でキーワードとして取り上げられているのが[生きる力]である。生きる力の具体的な事由は触れられていないが、テキストの前後の内容から、日々刻々と変化する社会の中を自分で考え、選択し、決断していく力といって大きく違わないだろうと考える。そのような[生きる力]をはぐくむことができる資質や能力が、教員に求められる。というのが大前提にあると考えられる。その力とは、豊かな人間性と専門的な知識・技術や幅広い教養を基盤とする実践的な指導力である。たとえば、今日のいじめや登校拒否などの深刻な状況を踏まえるとき、教員一人一人が子供の心を理解し、その悩みを受け止めようとする態度を身につけることはきわめて重要であり、それは教員養成や研修を通じて、教科指導や生徒指導、学級経営などの...