日本語は、英語などの別の言語とは違った性質をいくつか持つが、その中でも音節に関しても独特の意識を持ち、外国人が日本語を習得するのを困難にしている。
いったいその性質とはどんなものなのか、例を挙げながら述べてみたい。
まず日本語の音節に関して、第一に挙げなくてはならないのは、典型的な拍が、
一子音+一母音
から出来ており非常に単純であるということである。それ以外では、
一子音+一半母音(j・w)+一母音
からなる拗音もあるが、これらから解るのは、日本語は母音で終わるという特徴を持つ言語だという事である。
しかし、特殊音素として撥音「ン」、促音「ッ」長音「―」の母音で終わらない拍もあり、それらも一拍と数えるという事も大事な特徴である。
この理由としては、日本は古代中国語から文字を習ったと同時に音韻の面でも影響を受け、よってこのような特殊音素も日本語に取り入れられたと考えられている。
そしてこのように中国から取り入れられた拍(モーラ)は、五つの母音と一四の子音(一般的とされる)、二つの半母音、三つの特殊音素が組み合わされた一一二の拍から構成されるようになる...