学習を認知主義視点からとらえた場合、
①「学習」とは、どのようなものと考えられるか
②この場合、コンピュータの利用方法について考察せよ
③また、その場合の「教師の役割」はどのようなものが望ましいと考えられるか
① 認知説とは、学習を刺激と反応との関係の変化であるとみなす行動主義的理論とは異なり、それは単なる結果であって、刺激が人間や動物に受け取られてさまざまな変換を受け、ついに反応を開発するまでの心理的内部過程に生ずる変化こそが学習を支えるのであり、そこのところを考究の対象にしなければならないというものである。人間は、客観的には同じ環境であっても、その環境をどのように受けとめるかについては、現実にはさまざまな差異がある。環境をどのように認知するかという認知の仕方には、その人なりの特徴があり、その人なりの構造がある。そこで、この認知の仕方は「認知構造」と呼ばれ、この認知構造によって学習が成立すると考えられるのである。
環境と相対したとき、人間は各自の有する既存の認知構造を環境にあてはめ、応用しようとする働きが生ずることを「同化」と呼ぶ。新しい場面を同化することによって、認知構造は内面...