このレポートでは、18世紀後半のフランス国王ルイ16世の妃、マリー・アントワネットへスポットをあて、彼女にまつわる人々の視点も加えつつ、現代のフランスへの出発点となったフランス革命、主にその原因ときっかけまでの革命以前~初期のフランスについて多面的にまとめてみたいと思う。
「マリー・アントワネット」
と
彼女に関する人々による
18世紀フランス革命の原因ときっかけについて
前述として、このレポートでは、18世紀後半のフランス国王ルイ16世の妃、マリー・アントワネットへスポットをあて、彼女にまつわる人々の視点も加えつつ、現代のフランスへの出発点となったフランス革命、主にその原因ときっかけまでの革命以前~初期のフランスについて多面的にまとめてみたいと思う。
革命以前の話から始めると、「太陽王」と言われたルイ14世の時代(1643-1715)、「朕は国家なり」という言葉が示すように、強大な「絶対王政」を誇っていたことから話は始める。国王を頂点として、身分制度が正当化されており、中央集権国家が築かれていた。ヨーロッパでも強靭な国家になったと共に、戦争やヴェルサイユ宮殿の建設などに代表される派手な生活が財政を圧迫し始め、国庫が苦しくなっていった。続くルイ15世(1715-1774)は絶世の美男子と騒がれたが、結局それ以外、なんのとりえもない統治者であった。ポンパドゥール夫人のような腹心に任せっきりにして、本人は無関心であった。しかし、まだこの時点でフランスはイ...