「荒野にネコは生きぬいて」を読んで
「大きな森の小さな家」を読んで
「我らが隣人の犯罪」を読んで
「忘れ川をこえた子どもたち」
「小さなスプーンおばさん」を読んで
「弟の戦争」を読んで
「荒野にネコは生きぬいて」を読んで
まず、この物語はネコを主人公にした本で、ネコが言葉を話すことはないが心情などは細かく描写されている。
人間には様々な種類の人間がいるということをネコは身をもって知ることになる。物語の舞台は人里や町と言った人間の住む場所と、荒野という危険と隣り合わせの野生動物が住む場所の二つがある。
これは捨てられた子猫が荒野に生きて囚人と暮らし、また荒野に戻り最終的には老人夫婦に飼われる(この場合飼われるという表現はあまり適切ではない。餌はもらいつつも、共に生きるといった表現のほうが合っているかもしれない)が最期は交通事故に遭い安楽死をするという哀れなネコの一生を描いた作品である。
ネコは人間に水をかけられたり、荒野に生きている間に人間のひどい罠にはまってしまったりしたため、人間を信じることができなくなってしまった。
人間に捨てられてしまったネコはひどい仕打ちを受けても人間に対する期待を捨て切ることができず人里を離れる勇気が持てなかったが、さらに人間からひどい仕打ちを受け仕方なく荒野に繰り出す。
荒野でネコは子どもを産んだが子猫は哀れにも火事で...