■教科外教育とは何かについてまとめ、その構造と課題についてのべよ。
1.教科外教育とは何か 教科教育以外の教育活動を、一般的に「教科外教育」という。教科外教育は、具体的には、生徒指導、進路指導、教育相談、特別活動、道徳教育などの時間があるが、教師が関わるすべての教育を指している。教科教育が児童の「知」の発達を担うのに対して、教科外教育は「情」「徳」「体」の部分の育成を意図したものである。
2.教科外教育の構造 教科外教育の構造は、漠然としている要素が多い。教科書があるわけでもなく、専門の教員がいるわけでもない。しかしながら教科外教育の目標とするところは今日の学校教育においてきわめて重要な内容である。それはすなわち、教科教育が「知」の発達を担う要素が大きいのに対し、教科外教育の目標は「望ましい人間形成」だからである。1998年の中央教育審議会答申により示された①「豊かな人間性や社会性」は学級活動や児童会活動と関わっている。②「自ら学び考える力の育成」には総合的な学習の時間の活用が求められている。③「ゆとりのある教育活動と個性を活かす教育」は学校行事と密接に関わっている。教...