2単位目
次の項目のどちらかを選択し、児童の問題行動に対する指導のあり方に言及しなさい。
①非社会的行動
②反社会的行動
児童の問題行動のひとつに家庭内暴力、校内暴力、いじめなど他人に迷惑や危害を及ぼす反社会的行動が挙げられる。これらの行動は、不適応な事態に対する反応であり、外側への反抗という形で現れるのが特徴である。これらの背景のひとつには、社会全体の規範意識の低下、子どもの社会性の低下とそれに伴う対人コミュニケーション能力の低下が挙げられる。また、勉学を中心とした学校生活への適応能力とも大きな関係がある。以下ではこれらを踏まえ、家庭内暴力、校内暴力、いじめを取り上げ、行動別に生徒指導のあり方を考えていきたい。
まず、家庭内暴力である。家庭内暴力が起きる背景には、家族環境や親の養育態度が挙げられる。社会の少子化、高学歴化により、親は子どもに過度の期待や干渉をする傾向にある。そのような環境に置かれた子どもがストレスを感じていると考えるのは当然であろう。しかし、日本の家族風土もあり、家庭内のもめごとが公にされることは、よほどの事態にならない限りないといわれる。よって、教師は問題が...