1.はじめに
狭義に解した販売促進は人的販売、広告、パブリシティなどを補足、調整することによって、コミュニケーションがより効果的に作用することをその目的としており、本質的な機能は消費者の需要を刺激し、喚起することにある。通常、狭義販売促進の体系は、その働きかけの活動を行う対象という視点からして、流通業者を対象とする販売促進、消費者を対象とする販売促進、社内を対象とする販売促進、に三分類することができる。以下にこの三方法について述べる。
2.流通業者を対象とした販売促進
生産者に対していだく感情や意識によってその成果が著しく影響され、販売の成否が決定されることから、流通業者に対して自己商品に関心を深めさせ、その取扱意欲を積極化するように協力させようとするものである。流通業者を対象とした販売促進には次のような方法をあげることができる。
①ディーラー・ヘルプス … 生産者を主体とするマーケティング諸活動の一環として、自己製品を取り扱う流通業者(卸売業者、小売業者)に対して、営業力の強化を中心とした経営改善に資する諸々の援助を制度的に行う行為を意味する。このようなディーラー・ヘルプスの目的...