Y-G性格検査の実験実習レポート。
問題
性格を測る方法のひとつとして、質問紙法がある。この方法は、対象となる個人に、その人自身についての一連の質問に答えてもらうものである。例えば、「人中ではだまっている」といった質問を印刷したテスト用紙やカードを呈示して、それに対して「はい」、「どちらでもない」、「いいえ」といった3件、または「そのとおりである」、「そうではない」といった2件での答えを求めて、その答えを体系的に整理して、実験協力者の性格特性を調べようとするものである。
このような質問は、誰にでもすぐに作れそうで、質問紙法検査の構成は極めてたやすい作業のように見えるが、実際は、さまざまな熟練と多くの複雑な操作を要する仕事である。
また、実際に作成作業を行ったことがないと、各尺度は全く独立であり相関係数がほとんどないものと誤解しがちである。
そこで、本実験ではY-G性格検査を用い、尺度間の相関係数を理解することにする。
Y-G性格検査とは、ギルフォードらの研究に基づいて、矢田部らが因子分析を用いて日本人用に作り直した性格テストのことである。一般用の場合、抑うつ性、協調性、活動性など12の性格特性に関する質問がそれぞれ10項...