「乳幼児期から老年期に至る発達の特徴について述べよ」
発達とは、かつては子どもが大人になるまでの過程である、と考えられていた。しかし現在では老年期までをも含め、人は生涯を通して変化・成長を続けるものと捉えられるようになっている。老年期は認知症や慢性疾患、寝たきりなど、いろいろなことが衰えていく、というイメージがあり、発達という言葉とは結びつきにくいが、その中にも知識や経験を積み重ね時間と共に変化していくとことを考えると、死の瞬間まで発達と捉えることができる。人の発達はその生から死に至るまでの文化と結合の過程であり、その身体的発達と精神的発達は相互に関連している。現在では人間の誕生から死に至るまで、人間のライフサイクルを各段階に分けて心理学的に分析する方法が一般的である。
スイスの心理学者ピアジュは、子供は生まれた瞬間から知的発達が始まると考えた。日本にも「三つ子の魂百まで」という諺があるように、昔から乳幼児期の親の教育はとても大切なものと考えられてきた。乳幼児期はその発達が活発であり、刺激に対する感受性が高いという事で、この時期にどのような環境で育ち、どのような教育を受けるかで、子供...