ノーフォールト 2009年04月27日 岡井 崇 “外来刺激に対する閾値が上昇し、感覚入力が遮断された状態”この定義に従えば、胎児の心拍音が聞こえている眠りは真の“睡眠”とは言えないかもしれないが、眠っていることも確かで、身体が休んで脳が働いているレム睡眠の浅い相か、ノンレム睡眠の段階一に当たる最も浅い睡眠なのだろう。いずれにしても、睡眠中でも、胎児の心拍動が遅くなり心拍数が低下したときは脳が賦活化され目をさます●大学の医学部では診療と教育と研究が行われているが、医療が進歩するに従い、そのバランスに歪みが。診断の精密化とそのための検査の増加、加えて治療の高度化と選択肢の広がりが医師の診療業務を拡大し続けている。患者に病状や治療内容を詳しく説明する一方で、不測の事態に対応するための準備も怠れない。医師たちの診療に携わる時間が長くなった。その上若手の医師には雑用が増えた。本来は意志の業務とは言えない事務書類の作成にも時間を取られる。増加する事務作業を担当すべき職員が増えないため、最も使われやすい若手医師にその仕事が回ってくる●患者さんが亡くなったからといってお金を払うのは間違い。マスコミに...