不適応症状を起こす子どもたちは中には,目に見えづらいく、わかりにくい行動特性を有する場合があるが、多くは無理解に基づく不適切なかかわり方や環境がその症状をさらに悪化させてしまうことが考えられる。その点に留意して、現代の社会環境から起因すると考えられる発達病理について述べていきたい。
「社会環境と発達病理について述べよ。」
不適応症状を起こす子どもたちは中には,目に見えづらいく、わかりにくい行動特性を有する場合があるが、多くは無理解に基づく不適切なかかわり方や環境がその症状をさらに悪化させてしまうことが考えられる。その点に留意して、現代の社会環境から起因すると考えられる発達病理について述べていきたい。
発達病理とは、ある年齢段階にいるものに対して社会が要求する行動が常識的と考えられるワクから外れており、しかもこうした行動特性が社会現象として認知される場合を「発達病理」と呼ぶのである。
別の視点で言うと、個々や人にとっての幸せ、あるいは充実したライフサイクルを想定したときの各発達期における発達課題がクリアできないでいる状態のことを指しているのである。さらに、「発達病理」の内容は、時代背景、文化、個人によって変化するものである。
現代の子どもは「指示待ち症候群」という傾向が見られることは否定できない。自ら状況を読み取り気がついて行動することが苦手だが、親や教師から指示が出されると指示されたことについてのみ行ない、マニュアルがないと何もできないという行動が特徴であり...