「情報とコミュニケーションについて」
私には、現在1歳になる息子が居る。まだ「マンマ」や頭を下げながら「んがと」(ありがとうの意)等の言葉しか私たちには聞き分けられない。後は、「アーアー」「デュー!」といった訳のわからない言葉を発している。
人間の基本的なコミュニケーション方法は「言葉」と捉えられがちだが、今の私はそうでないことを肌身で感じている。そういった点で、このテキストを読み進めていくととても興味深く、特に第2章は自分に置き換えながらの作業となった。以下、私なりに「人間の基本的なコミュニケーションの姿」をこのテキストに則って考えまとめてみる。
生命がお腹に宿り、この世に誕生するまでの間、胎児は母親を通して多くのリズムと触れあう。この「リズム」は全てのコミュニケーションの根底にあり、小林氏の説くあらゆる生命体に共有された「生きられるリズム」として働くのである。新生児が母親の鼓動を聞いて落ち着くのは、胎児の時に触れ合ったこのリズムの再現によるものではないだろうか。この世に誕生したばかりの新生児は、母親のお腹の上に腹ばいになるとまず、乳房を探す。「生きる」というための本能的なもの...