固体Mn触媒の特性評価
序論
触媒は化学反応系において非常に有用であり、様々な方面でその効果を発揮している。触媒を用いると、自分の目的にかなった反応を進めることができ、また、目的の反応段階で反応をとめることもできる。しかしその反応の原理が解明された触媒は多くなく、むしろその有用性に比べて謎が多く残っているのが触媒である。本実験では自らの用いた触媒がどのようにして化学的、物理的、構造的に反応に影響しているのかを予測、考察し、その反応体系を考案することを目的とする。
今回 という過酸化水素水の分解反応を用いて反応速度の測定を行ったわけであるが、我々の班は過酸化水素水の分解反応に代表的に用いられる触媒であるMnに様々な作用を及ぼすことによって、その特性を知ろうとすることから実験を始めた。Mnはその酸価数を2~7価まで幅広くとる遷移金属であり、今回はそのうちの2~4価のMn酸化物を用いたが、この酸化物はどれも中性条件化の水溶液中では溶けることはない。
そのうち活性の高かったMnO2は酸化剤としても有用であるが、今回は触媒として、どのようにその特性に変化がでるか、種々の作用を及ぼすことで、そ...