『現在は情報社会さらには知識社会と呼ばれているが、その社会にあっては知識を扱う教育はきわめて重要である。基礎基本の学力と教育格差と経済格差との関連について論ぜよ。また格差問題を解決するうえで教育方法はどのようにあるべきか。』
2008年12月に、学力に関する国際調査結果が公表された。IEA(国際教育到達度評価学会)の国際数学・理科教育動向調査の2007調査(TIMSS2007)の結果によると、日本は、中2の数学が前回(2003年)と同じく5位、理科が6位から3位になり、小4の算数は3位から4位、理科は3位から4位になった。また、調査に含まれている質問紙に対する解答で、数学・理科とも「勉強の楽しさ」、「勉強への積極性」、「得意な教科かどうか」、「勉強に対する自身」、「自宅で宿題をする時間」などが国際的にみてかなり低い状況だった。また、2006年にOECD(経済協力開発機構)が実施した国際的な学習到達度調査(PISA)の結果においても、日本の順位は前回(2003年実施)に比べ読解力が14位から15位へ、数学的リテラシーが6位から10位へ、科学的リテラシーは2位から6位へ下がった。また、平...