4 結果
4.1 大小比較の論理回路
図4.1の大小比較回路の動作を確認すると, , , の場合は正常にLEDが点灯したが, の場合は, のLEDと のLEDが同時に点灯してしまった.また,その明るさは, のLEDの方が のLEDよりも明るかった.この原因は分からなかった.
4.2 7セグメントLED表示回路
図4.2の7セグメントLED表示回路の動作を確認すると, , , , の4つの入力の組み合わせによって,対応する数字が正しく表示された.
5 課題と考察
5.1 R-Sフリップフロップの動作原理
図4.3のR-Sフリップフロップ回路の真理値表は表6.1のようになる.ここで,出力 , をそれぞれR-Sフリップフロップの出力 , と捉えると,入力Enableが0の場合には他の入力Set,Resetに関わらず常に となり不変である.また,入力Enableが1の場合には,Set=0,Reset=0のとき不変,Set=0,Reset=1のとき となりリセット,Set=1,Reset=0のとき となりセット,Set=1,Reset=1のときは となり,2出力 , が相補的な関係になく矛盾するので,禁止と見なすことができる.
表6.1 図4.3のR-Sフリップフロップ回路の真理値表
このことから,図4.3のR-Sフリップフロップ回路は,入力Enableが1のとき確かにR-Sフリップフロップの動作をし,入力Enableによって,そのように動作するかどうかを切り替えられることがわかる.こういった機能は,コンピュータのメインメモリに利用されるRAMとして応用できるだろう.これらは,データの読み書きを電気的に行うため動作が高速だが,電源を切ると内容が失われてしまうという欠点がある.
目的
この実験では,まず2入力の大小を比較する論理回路を作成する.次に,7セグメントLED表示回路を作成する.最後に,NAND回路を用いたR-Sフリップフロップを作成する.それぞれの回路について動作を確認し,その動作原理を考察する.
実験装置
回路作成の基板として,ブレッドボードを用いた.また,回路の部品として,IC,LED,抵抗,コンデンサ,スイッチなどを使用した.
実験方法
大小比較の論理回路
まず,2入力 , の大小関係を比較する論理回路として,図4.1のような回路を考案した.次に,X-NOR回路用にIC4077を,NOR回路用にIC4001をそれぞれ用いて,ブレッドボード上で図4.1の回路を作成した.
図4.1 2入力の大小比較回路
回路作成後,入力 , に4つの組み合わせの電圧を入力していき,各場合における3つのLEDの様子を観察した.
7セグメントLED表示回路
まず,0から9までの数字を表示する,図4.2のような7セグメントLED表示回路をブレッドボード上に作成した.
図4.2 7セグメントLED表示回路
次に,スイッチ , , , を入れたり切ったりし,作成...