1 目的
日本の世界に先駆ける技術としてロボット工学が上げられる.愛知万博では様々なロボットがその技術の発展をありありと見せている.そのロボット技術を支えているものの一つが自動制御である.
この実験では,アームの先端に取り付けた振子を,ファジィ制御を用いて,振り上げから倒立支持までを制御することによって,コンピュータによる倒立振子の自動制御と高精度な制御のためのチューニングを自分で行い習得することを目的とする.
2 原理
2.1 ファジィ理論
ファジィ理論とはファジィ集合論,ファジィ測度論,ファジィ論理またはファジィ推論の総称である.一般的にはファジィ理論は1965年Lotfi A. Zadeh教授により提案されたファジィ集合論をさしている.ファジィ集合論とは通常の集合にあいまいさを持たせて集合の機能を拡張する形で扱おうとするものである.ある集合,たとえば学科の学生を全体集合Xとすると見た目で「背が高い人」を明確な区切りを持って部分集合で分けることは難しい.このあいまいな集合を扱うのがファジィ集合である.
2.2 ファジィ制御
2.2.1 ファジィ制御の概要
ファジィ制御は1965年Lotfi A. Zadeh教授により提案されたファジィ集合論を起源とし,1974年にロンドン大学のMamdani教授がスチームエンジンのガバナ(調速機)の制御で初めて実現化された.それ以来数多くの研究がなされ現在では,自動列車運転システム,浄水場の薬品注入制御,ロボット制御や自動車のABSにもファジィ制御が用いられている.
2.2.2 リニアファジィ推論法
リニアファジィ推論法は,1974年にMamdani教授が始めて実用化したmini-max-重心法の短所を補った推論法である.リニアファジィ推論法の特徴は,代数積−加算−重心法を基本とし,後件部の位置を後件部の任意位置に設定でき,1ルール行1後件部ごとにその貢献度を設定できるようにしたところである.
目的
日本の世界に先駆ける技術としてロボット工学が上げられる.愛知万博では様々なロボットがその技術の発展をありありと見せている.そのロボット技術を支えているものの一つが自動制御である.
この実験では,アームの先端に取り付けた振子を,ファジィ制御を用いて,振り上げから倒立支持までを制御することによって,コンピュータによる倒立振子の自動制御と高精度な制御のためのチューニングを自分で行い習得することを目的とする.
原理
ファジィ理論
ファジィ理論とはファジィ集合論,ファジィ測度論,ファジィ論理またはファジィ推論の総称である.一般的にはファジィ理論は1965年Lotfi A. Zadeh教授により提案されたファジィ集合論をさしている.ファジィ集合論とは通常の集合にあいまいさを持たせて集合の機能を拡張する形で扱おうとするものである.ある集合,たとえば学科の学生を全体集合Xとすると見た目で「背が高い人」を明確な区切りを持って部分集合で分けることは難しい.このあいまいな集合を扱うのがファジィ集合である.
ファジィ制御
ファジィ制御の概要
ファジィ制御は1965年Lotfi A. Zadeh教...