作家作品研究中世課題4

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    『宇治拾遺物語』には、様々なテーマが存在するが、私は性的な笑いを中心に笑いというものについて考えてみたい。『宇治拾遺物語』には六話「中納言師時、法師之玉茎検知事」、一一話「源大納言雅俊、一生不犯金打セタル事」、十四話「小藤太、聟ニオドセレタル事」、十五話大童子、鮭ヌスミタル事」など、性的な笑い話が、いくつか収められている。

    粗筋を記すと、六話は、中納言師時の屋敷に自分陰茎を切り落としたと言う法師が自ら着物を捲り上げると、確かに陰茎が無いのであるが、師時が家来に命じて法師の股間をさすらせると、大きな松茸のようなものが出てきたので、みな大笑いすると、法師も同様に笑い転げるというものである。この法師は、物乞いをするために、陰茎を睾丸に包み込み糊で陰毛をかぶせて、あたかも陰茎が本当に無いかのよう見せるのであるが、法師のこの努力も笑いを誘うが、その努力の甲斐も無く、本能には逆らえず、露見してしまうところも非常に面白い。また、十四話は、大童子が鮭を盗み、それを咎めた男と町中で口論になり互いに互いが盗んだと主張したので、まず男が裸になって無実を証明する。着物を脱げと言われた大童子は拒否するが、無理...

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