『伊勢物語』の「筒井筒」も授業の展開を考える。この授業は1年生の2学期での学習とし、事前に動詞の活用、係り結び、助動詞、助詞の学習を行い、各自、文法ノートを作成しているが、完全に定着しているとはいえない状態とする。そして、「筒井筒」は、全5時限で行なうものとし、全体の展開としては、1時限目で全文音読、本意、あふ、便りなどの教科書に意味の書いていない語を調べる。2時限目で第1段落、3時限目で第2段落、4時限目で第3段落、5時限目でまとめを行なう。今回は3時限目とする。また、教科書は、大修館書店の『国語総合』を使用するものとする。また対象学年は1年生とする。
本時の授業目標は、「なぜ、男は高安に行かなくなったかを考える。」である。まず、導入として、教師に続き、生徒全員で音読をする。音読は5分以内で終わらせ、次に展開に入る。展開、前時限に宿題として課していた現代語訳の確認を全員で行なうことを中心として進める。教師は、適当と思われる箇所で区切りながら現代語訳を行なう。本時の目標は前述のとおりで、内容の理解を中心に授業を進めるが、文法の定着が少し不安なので、適宜、文法に関する部分の問題を出題...