偽装請負と若者

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    資料紹介

    「偽装請負」とは「業務請負や業務委託の契約形式を採る、または該当者が個人事業主としての契約主体となっている場合であっても、実態が労働者派遣に該当するもの」[2]です。これ以上になく単純に言えば、企業が好きなときに好きなだけ労働力を得られて、要らなくなったら捨てることができる、異常かつ違法な雇用形態です。企業がこのシステムを使うと、人材の過不足がなくなり人件費の大幅削減が可能になるほか、請負労働者は正社員や派遣社員などと違って労働基準法が適用されないため、本来ならば企業が半分負担すべき社会保険料もタダになります。偽装請負は企業にとってこの上なく理想的ですが、労働者にとってはいつクビになるか分からず数年先の将来設計すらできない、劣悪な雇用形態です。(偽装請負が明らかになったのは朝日新聞社の記事のおかげでした。この記事がなければ今も多くの人が知らずにいたかもしれません。マスコミが社会に果たす役割の大きさを示す結果ともなっています)
    なぜ偽装請負が広まったのでしょうか。もちろん企業にとって便利だったからなのですが、バブルが崩壊して企業が次々と倒産していく中、大幅なコスト削減を迫られた、というの・・・

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    社会研究の世界                
    偽装請負と若者
    「偽装請負」。最近よく耳にしますが、このレポートを書くために本[1]を読むまではどんなものなのかまったく知りませんでした。私は特にこれといった目的もなく社会学部に入り、「格差がどうだ、不平等がどうだ」という授業を受け、正直なところ興味がわかず、格差はあって当然だと思っていました。格差が身近に感じられなかったためでしょう。しかし、この考えは180度転換しました。今の日本でどれほどの労働者が劣悪な環境で、しかもそれが違法だとも知らずに働いていることか。激しい憤りを感じました。
    「偽装請負」とは「業務請負や業務委託の契約形式を採る、または該当者が個人事業主としての契約主体となっている場合であっても、実態が労働者派遣に該当するもの」[2]です。これ以上になく単純に言えば、企業が好きなときに好きなだけ労働力を得られて、要らなくなったら捨てることができる、異常かつ違法な雇用形態です。企業がこのシステムを使うと、人材の過不足がなくなり人件費の大幅削減が可能になるほか、請負労働者は正社員や派遣社員などと違って労働基準法が適用されないため、...

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