環境倫理学【自然三原則】

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    環境倫理学
    環境倫理学には3つの基本主張がある。すなわち「自然の生存権」の問題、世代間倫理の問題(未来世代の生存可能性)、地球全体主義の3つである。

    まず、「自然の生存権」の問題を簡単に言うと、人間だけでなく生物の種、生態系、景観などにも生存の権利があるので、勝手にそれを否定してはならない、人間は自然の生存を守る義務を持つ、といった考え方ということだ。近代から今まで、人間だけに生存権があり、自然物に生存権がないとし、人間の生存を守るという理由があれば、結局は自然破壊が正当化されてしまう考えだった(人間中心主義)。しかし、1970年代に入って環境倫理思想に大きな転換が起こった。「これまでの発想を根本的に反省し、自然保護は、保護する自然そのもののために行われるべきで、必ずしもそのことが人間のためにならなくても保護すべきである。」という考え方へ転換していったのである。だから人間が生きることは重要だと主張しているだけではいけない。人間には他の生物よりも生存の優先権がある、という人間優先主義を否定しなければいけない(人間非中心主義)。現代はこうした人間非中心主義が中心の考え方となった。

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