土地利用計画レポート
課題図書
「都市開発を考える」大野 輝之・レイコ・ハベ・エバンス
「東京都市計画物語」越沢 明
私は以前岩波新書の「都市計画 利権の構図を超えて」を読み、日本の都市計画について期待というものを抱くことができなかった。この本によると日本の都市計画を徹底的に叩いていた。この本を読み始めた当初は誰かが現状をおかしいと唱えて、それが回りに波及してゆけば、または日本の都市計画に疑問を持っている人が権力の座につけば、または都市計画にかかわる人が現状を打破しようと試みてゆけば、日本の都市計画も変わっていくのではないかと考えた。しかしこの本を読み終えると日本の都市計画の構造は決まっていて、個人やある程度の団体が動いてもどうしようもない状態になっていると私は感じてしまっていた。
「東京都市計画物語」を読むとどうやらそこまで思い込むこともなかったようである。関東大震災後の復興事業や第2次世界大戦後の戦災復興計画の都市計画を見ると東京にもこのような良い計画があり、このような計画された東京を見たいと感じた。計画はきちんとありながらも、その通りに実行されなかったのには理由がもちろんあ...